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TOP : 「教会と国家」委員会 共謀罪とクリスチャン
投稿者 : doumei 投稿日時: 2017-06-02 10:30:53 (97 ヒット)

「教会と国家」委員会 

共謀罪とクリスチャン

委員 青木 有加(千種キリスト教会員)

 日本の法の最高法規である日本国憲法は、基本的人権の尊重を最大の目的としています。基本的人権の根拠は神さまの愛です(創世記1章27節)。すべての人はかけがえのない存在なのです。御子イエス・キリストを犠牲にする程に神さまは愛しています。そして憲法は、主権在民、つまり民主主義を基本的人権を守る仕組みとしています。民主主義が不健康に陥り機能しなくなれば、基本的人権は侵害されます。コミュニケーションは、民主主義の健康には欠かせません。私たちのあらゆる決断には情報が不可欠だからです。テロ等準備罪法案(「共謀罪法案」)は、基本的人権を侵害し、民主主義を機能不全にする法案です。基本的人権の根拠が聖書にある以上、この危機をクリスチャンとして黙ってはいられません。

 共謀罪を創設するということは、現実に人の命や身体や財産が脅かされる前に、あやしい人を調べて処罰するということです。こうした国の処罰・捜査権限の拡大は安全な暮らしを保障する朗報でしょうか。実は違います。処罰権限の拡大というのは、実は恐ろしいことです。この世の国は、数々の過ちを繰り返してきました。国家権力を握る為政者に都合が悪い者を、犯罪者として調べ、処罰してきました。その見せしめによって、為政者に都合の悪い思想・信仰・学問・言論は封殺されました。拷問・処刑により多くのいのちが失われました。日本もそうでした。特に約70年前まで、不敬や国体を否定する思想を理由に、治安維持法等の法律によって、人々は監視され、拘束・拷問・処罰されました。植民地であった朝鮮半島でもこの法律により多くの犠牲がありました。こうした歴史的な経験上、処罰範囲が拡大されることは危険という認識が必要です。

 今どき捜査や処罰は濫用されないでしょうか。いいえ。共謀罪のない現在も、冤罪は生まれています。不当な拘束も現に行われています。再審によって無罪となった方も、逮捕時は真犯人に違いないと一斉に報道されました。残念ながら、濫用や誤りは起きています。

 現在(2017年5月3日)通常国会で審議中のいわゆる「テロ等準備罪」を定める法案(「共謀罪法案」)は、「組織的犯罪集団が」「犯罪を計画」「準備行為」をしたときに処罰するという法案だから、処罰要件が厳格で一般人は、対象にならないから大丈夫でしょうか。残念ながらそれも違います。犯罪を目的としていない団体(教会も)、夫婦、友人も「組織的犯罪集団」とされます。「犯罪を計画」「準備行為」も何を意味するか明記していません。疑われている時点で一般人ではないという答弁もありましたが、何が疑われないことなのか、それは、もう政権次第です。277もの犯罪を対象としているから、すべてのコミュニケーション、人間関係が対象範囲となります。何かにひっかけることができるのです。教会だから対象外ということはありません。法案が成立したら、国家による監視は、法に基づく捜査として行われます。共謀罪法案が機能する時、あらゆる言論は封殺され、民主主義は絶えるかもしれません。

 70年以上前、国家体制を否定することを処罰対象にした治安維持法によって、日本のキリスト者も拘束されました。日本のキリスト教会の多くは、当時の国家体制を肯定し否定しなかったのに。監視を恐れ、処罰を恐れ、信仰上の罪を犯してまで大政翼賛したのに。

 今の日本に遣わされたクリスチャンとしてまず神の義を第一とするということは何を意味するのでしょうか。歴史に向き合い、悔い改めとして、戦前回帰の共謀罪法案、国家の神格化、軍国主義化、民族差別に対し、何をすべきでしょうか。また主が愛する日本にいる民の基本的人権が蹂躙される今、見張り人として警告する働きを担わされているのではないでしょうか。軍備と差別を駆り立てる脅威論の流布、武力による威嚇が振りかざされる中で、平和をつくる者として、神さまの愛、一人一人がかけがえのない存在であることを伝える者として歩むことを求められている時代だと思います。 



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