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TOP : 「教会と国家」委員会 日本国憲法平和主義
投稿者 : doumei 投稿日時: 2018-03-09 14:04:15 (288 ヒット)

「教会と国家」委員会 

日本国憲法平和主義

千種キリスト教会員 青木 有加

 2018年1月現在、与党自由民主党内で新たな第9条の案の取り纏めが進められ、各新聞社も世論調査の結果を報道しています。2015年9月には、日本が正に、切れ目のない、あらゆる戦争に加担しうる安保関連法制が採決され、これに対しては平和を訴え反対の声が大きくあがったことが記憶に新しいです。今回は、そもそも日本国憲法は平和主義についてどう定めているのか、どんな人権を守ろうとしているのか、日本国憲法制定時に日本の閣僚は何と説明していたのか、を記述します。なお、憲法の基本的人権保障や立憲主義については、本誌2018年1月号掲載の記事を参照してください。

  何が書かれているか

 前文の第2段には「日本国民は、恒久の平和を念願し、人間相互の関係を支配する崇高な理想を深く自覚するのであつて、平和を愛する諸国民の公正と信義に信頼して、われらの安全と生存を保持しようと決意した。われらは、平和を維持し、専制と隷従、圧迫と偏狭を地上から永遠に除去しようと努めてゐる国際社会において、名誉ある地位を占めたいと思ふ。われらは、全世界の国民が、ひとしく恐怖と欠乏から免かれ、平和のうちに生存する権利を有することを確認する。」とあります。

 各人権条項がある第3章の前の第2章には、第9条第1項に「日本国民は、正義と秩序を基調とする国際平和を誠実に希求し、国権の発動たる戦争と、武力による威嚇又は武力の行使は、国際紛争を解決する手段としては、永久にこれを放棄する。」、第2項には「前項の目的を達するため、陸海空軍その他の戦力は、これを保持しない。国の交戦権は、これを認めない。」とあります。第9条は、1項で、武力行使を禁止し、2項で戦力を持たないこと、交戦権を否定するということを定めています。武力行使・戦力・交戦権といった軍事力という国家権力を認めないという極めて立憲主義的な規定です。

  平和的生存権

 こうした条文と共に第13条以下に実に様々な人権を保障する規定を持つ日本国憲法は、平和的生存権という人権を保障しています。名古屋高裁2008年4月17日名古屋イラク派遣差し止め訴訟判決は「戦争と軍備及び戦争準備によって破壊されたり侵害ないし抑制されることなく、恐怖と欠乏を免れて平和のうちに生存し、また、そのような平和な国と世界をつくりだしていくことのできる核時代の自然権的本質をもつ基本的人権」と平和的生存権について判断しました。

  起草当時の閣僚のことば

 1946年3月20日、当時内閣総理大臣であった幣原喜重郎は、枢密院非公式会議で次の通り説明しました。「戦争放棄は正義に基づく大道で、日本はこの大旗をかかげて国際社会の原野をひとり進むのである。…原子爆弾の発明は、世の主戦論者に反省を促したが、今後、さらにこれに幾十倍幾百倍もする破壊力ある武器も発明されるであろう。今日のところ世界はなお旧態依然たる武力政策を踏襲しているが、他日新たなる兵器の威力により、短時間のうちに交戦国の大小都市悉く灰燼に帰するの惨状を見るに至らば、その時こそ諸国は初めて目覚め、戦争の放棄を真剣に考えるであろう。その頃は、私はすでに命数を終わって墓場の中に眠っているであろうが、その時、私はその墓石の蔭から後ろをふりかえって、諸国がこの大道につき従ってくる姿を眺めて喜びとしたい。」



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